実はケーキ屋は製造業です。営業許可も菓子製造業です。飲食店ではありません。
製造業、すなわち作るお菓子のタイプと数量と期日を計画して、材料を仕入れたり、作業工程を決める訳です。
まあ、うちくらいの規模なら、それほど大げさでもないですけどね、
急にご注文を頂いても対応出来ない事があるのは、そう言った事情です。材料が直ぐに用意出来なかったり、作業時間がかかる工程があったりします。ので諸々ご注文はお早めにお願いしますね。
それはさておき、計画生産の事です。
例えば苺。
パティスリーとかでは「苺のタルトを作るので、苺を仕入れよう」となるのに対して、レストランとかでは「苺を仕入れたけど、生で食べるのには風味が弱いからジャム状にして使おう」とかなる訳です。
すなわち素材を見てからメニューを決めるので、最も適した加工が出来る訳です。
なので、私なんかは時々、ジレンマに陥ります。
使いたい食材が使いたい状態で入手出来るとは限らないですから。まあ、農産物なので当然なんですけどね。
本題の柿です。
生の柿を乗せたタルトは、作る予定がありませんでした。
でも、最近よく見かけるようになった「太秋」はサクサクした食感も面白い。
生食向きですね。
これは生の柿のタルトを作らなんでしょう 。

アーモンドクリームを詰めて焼いたタルトの台に、カスタードクリームを塗って、スライスした柿を並べます。
ラム酒風味にしました。生地にもラム酒を使ってますし、ラムレーズンも少々。

カット面の保護と形を崩れにくくするためにナパージュを塗っています。

狙い通り美味しく出来ました。ただ、この辺の方は柿はわざわざ食べないかな?