例えば抹茶だとか柚子だとか、いわゆる「和」を感じる素材があります。
そう言ったものを洋菓子に使う事は、珍しくありません。
「和」を感じる素材としては他に「餡子」に非常に魅力を感じているのですが、洋菓子に使っているのをあまり見かけないように思います。
要するに小豆の加工品であり、小豆のジャムのイメージがあるので、もっと取り入れてもよさそうですけどね。
まあ、言うほど自分でも使ってないですが。(笑)
そんなに量を使う事もないですし、ちゃんと作った事も無かったので、以前は時々スーパーとかで買ってきて使っていました。
ある時、料理関係の雑誌で、餡子を自家製しているパン屋さんの話を読みました。
スロークッカーと言う調理器具を使って、長時間とろ火で加熱すれば美味しい餡子が出来るとの事。
早速スロークッカーを買って作ってみました。某専門学校が出版している和菓子の本を参考にしました。
そんなに手間もかからず、美味しく出来ました。最後の砂糖を入れて煮つめる加減が難しいかなと思っていましたけど、正にジャムを作るのと同じ感覚なので直ぐにコツをつかみました。
ただ、灰汁を取るために何度か湯でこぼすのが、少し気になっていて、美味しい部分を捨てているように感じていました。
でも、変な雑味とか苦みが残るのも嫌なので、捨てないわけにもいかないですしとも思いだすと、悩んでしまっていつしか作らなくなっていました。
最近新しいタイプのチョコレートを仕入れました。
そのチョコレートについての詳細は別の話なので、今日はしませんが、試食した時に「小豆に餡子に合う味」だと感じました。
それで、また餡子を作ろうと思いました。
改めて餡子の作り方を確認していると、やはり「灰汁はきちんと取らないと雑味が残ると」いう和菓子職人が多い一方で、「現代の小豆には灰汁などほとんどない」と言う意見もありました。
まあ作ってみないと分からない。
忘備録としてレシピも書きます。ブログですから。記録ですから。
小豆 600g、グラニュー糖 600g、塩 10g、バニラビーンズ1本

3000cc(小豆の5倍)の水に小豆を入れて強火にかけます。
小豆は他の豆のように、あらかじめ水に浸しておくと荷崩れが激しいです。

小豆が浮いてきます。

ほぼすべての小豆が浮いたら、スロークッカーにうつします。湯でこぼしません。

スロークッカーはガスコンロを塞がないのもいいですね。タイマーを使って7時間弱火で加熱します。

柔らかくなりました。ゆで汁ごと鍋に移します。バニラビーンズを入れて加熱します。

沸騰してきたらグラニュー糖と塩を入れます。

焦がさないように混ぜながら加熱します。なべ底が見える程度になれば出来上がりです。ボウルに移して冷まします。
お気づきだと思いますけど、灰汁は取っていません。湯でこぼしもしていません。
とても美味しく出来ました。確かに灰汁は出ているようですが、気になりません。
今回はバニラビーンズで香りを付けましたけど、ほかの香りを付けても面白いと思います。柑橘系とか。
ケーキに使っても余りそうなので、アンパンを作ることにしました。

つやも良いです。