同じお菓子でも、より美味しくできないかと常にレシピや製法などを見直しています。
今回はフラン。
似たようなお菓子は世界中いろんな地域にあるらしいですが、いわゆるフランス菓子的なフラン。
どちらかと言うと、ブーランジェリー(パン屋さん)で見かけるようです。
パイ生地のような塩味の生地にカスタードクリームを流して焼く。
単純な手順ですし、焼きっぱなしを販売するせいで地味なせいもあってか、日本の菓子店で販売しているのをあんまり見かけません。
まあ、うちでも最近販売し始めたんですけどねw。
古いお菓子の本を読んでいて、こう言うのをちゃんと作らないといけない気がしたもので。
まあ、単純なお菓子ほど作り手の考え方がよく出るように思います。
最初は基本に忠実に、延ばした生地にアパレイユ(詰め物)を詰めて一緒に焼きこんでいました。


すなわち生地とアパレイユを生のまま焼いたわけです。(厳密にはアパレイユは一度カスタードクリームのように加熱してあるので生ではありませんが。)
こうするとアパレイユを目いっぱい入れることができます。
ただ生地の部分に火が通りにくいのが難点ですね。もうちょっと焼きたいところです。
ので、あらかじめ生地だけを空焼きしておいて、アパレイユを詰めて焼くことにしました。
調べたらこの方が一般的らしいですし。

1時間以上は焼くので、逆に生地に火が入り過ぎそうですが、糖分が少ない生地なので、それほどでもありません。
とは言え底が焦げそうなので、ピザストーンに乗せて柔らかい熱が当たるようにしています。

それとアパレイユは葛粉を使っています。
サクサクの生地と、一度煮たクリームをもう一度焼くという技法がトロリとしたアパレイユの対比を生みより美味しくしている要因ですね。
アレンジは無限にできますね。しばらくはラム酒の香りとラムレーズンでやってみようかと思います。